マック赤坂が笑えなくなる日
今年のマック赤坂は、大人しかった。
気になっていたのは、話題の三候補よりも、スマイル党のマック赤坂。
何年か前に『立候補』というドキュメンタリー映画を観てから、「マックさん」とさん付けしてしまうくらい見方がすこし変わった(でも別に票は入れない)。
都知事選に立候補するには、供託金として300万円が必要になる。
手を挙げるだけでこの金額。党に所属しない個人にとって、出馬というのは並大抵の覚悟でできることではないだろう。
今年も泡沫候補はちらほら見られるが、長年落選しつづけるマックさんとはやっぱり格が違うような気がしてしまう。
そんなマックさんの政見放送が今年は普通だった。
「スマイル」は顕在でも、得意の30度はなし。
政策の話は正直薄い。薄いけど、普通に話すだけですごくまともに見えるという妙な錯覚に戸惑う。
誰に転んでも明るい未来が見えなそうな都知事選に、今回こそはと本気でとるつもりで、いつものテンションは封印したのかなあ…なんて勘ぐってしまう。
「あいかわらずやばいなマックさん。まあ○○さんで決まりだろうな」て笑いとばしたいのに、肝心の○○さんが今回いない。
足下がグラグラして怖くなる。
しょせん泡沫と馬鹿にされたり、報道されなかったりするけど、この人たちにも生活があり、仕事があり、家族がある。その上で選挙に出ている。
でも正直、無所属と言われるだけでちょっと信用しにくいし、実際テレビで取り上げられるような候補者に票は集まるだろう。
ただ、その安心はどれだけ本物なんだろう。
今年の都知事選は誰も出たがらない雰囲気だった。
果たして与党と野党と泡沫に、どれだけ差があるんだろう。
とはいえ私も都民で生活が心配なので、マックさんに票は入れない(ごめんなさい)。
選挙ってなんなんだろう、というぼやき。